サンフランシスコ(3) 寿司シェフが20年たっても怖いくらい変わってなかった件
(↓からの続き)
母校の次は、記憶を頼りにグーグルマップで探し当てた、当時ホームステイしていた家へ向かう。
あああ、まだ家がある~。
20年前と変わらない外観。
車を止めて、家の様子を眺めながら、しばらく考えあぐねた後、私はナッちゃんに告げた。
「ナッちゃん、私、ピンポンしてくる。多分もう引っ越しちゃってホストファミリー住んでないとは思うけど、ここで確かめないで帰ったら後々後悔すると思うからさ。車から様子見てて」と言い残し、ひとり玄関へ。
「ピンポーン」
誰も出てこない。
勝手知ったる裏口に回ってみる。
一台のトラックが止まっていて、日焼けしたおっちゃんが中で昼食をとっていた。
恐る恐る近づき、
「あの~、実はこの家に20年ほど前にホームステイしていた者なんですけど、ここって、XXさんちじゃないですよね?」
突然のことにおじちゃんびっくりしてたけど、家の中の改装をしている業者さんだそうで、ありがたいことに契約の書類をがさごそ取り出して名前を確認してくれた。
「ええっと、オーナーの名前はミスターXXだね」
「ミスターXX! その人、その人が私のホストファーザーだったの!」と興奮気味に叫ぶ私。
おっちゃんも驚いたみたいで、慌ててトラックから降りて、
「ミスターは中にいるから、ついておいで」
と、家の中へ招き入れてくれた。
「ミスター! ミスター!」と家の中でくれる。
ドキドキドキドキ
おっちゃんが2階へ消えて、しばらくすると、ゆっくりとホストファーザーが不思議そうな顔で階段から降りてきた。
あわあわあわ
若干気が動転するも、「怪しいものではない」とわかってもらうために、すかさず自己紹介して、持参していた当時の写真を見せる。
ホストファーザーは、しばらく写真を見つめ、「ああ!」と思い出してくれた。
残念ながら、ホストマザーは病気でふせっているとのことで会えなかったけれど、ホストファーザーは、突然の訪問をとても喜んでくれた。
当時、なぜだか二人は、滞在している学生だけじゃなく、他の留学生にも、『パパさん』『ママさん』と呼ばれていた。
いつホストファミリーをやめたのかは聞かなかったけど、会話の中で当時と同じように、「パパさん」と呼んだら、一瞬で顔がほころんだのが印象的だった。
久しぶりにそう呼ばれたのかも知れない。
20年もの間、どれだけの留学生をあずかってきたのかわからないが、本当に本当にいいホストファミリーだった。
ちゃんと当時のお礼が言えてよかった。
その後は、またも当時お世話になっていたオーナー兼寿司シェフのお寿司屋さん、
HIGUMA:Sushi-Japanese Restaurant を突撃。
オーナー、全然変わってない、、、。
事前に写真を見せていたナッちゃんたちも、「ちょっと、全然変わってなくて怖いんですけど」とヒソヒソ話している。
こちらも、当時の写真を見せたら思い出してくれた。
そして、寿司フリークのマーさんはここのお寿司を絶賛。
このお寿司屋さんのためだけでもサンフランシスコ再訪したいと言っていたほど。
ほんと今でもリーズナブルな値段で、変わらず美味しくって、懐かしさ倍増。
*20年前。白いトレーナーがオーナー
(送別会で偶然マック鈴木と会って一緒に飲んだ)
*20年後のツーショット
オーナー、荒木飛呂彦系の顔立ちだから年をとらないのか?
(↓続く)