50の手習い、まさかの元素記号暗記で幕をあける
バンクーバーの冬は雨が多いので、子供と一緒の休みの日は持て余してしまう。
子供らはまだファッションにも興味がないのでショッピングも行きたがらないし、たまにプールに連れて行くくらいが関の山。どうにもネタ切れで、頭を抱えていた。
ところが、去年の子供の誕生日に、うちから車で10分くらいにあるバンクーバー科学博物館の年間パスを親戚に買ってもらって以来、結構な頻度で訪れている。
科学系の展示や、自分で体験できる遊具やパズルやらあって、行けば必ず閉園まで滞在するくらい子供たちはハマっている。
しかし、ここでも若干問題発覚。
「ねえ、なんでこうなるの?」と子供たち。
わかりません。
「これどういう意味?」
知らない。
ああ、とっても文系な自分が悲しい。
子供たちが熱心に実験に見入っている時に、ポケモンGOで時間をつぶす母。
ねえねえ、新しいポケモンいるよ!
と娘に小声で囁いたら、「しっ!」って怒られた。
私の両親は共に他界しているのだが、二人とも理系で、母は学生時代、数学が一番好きき、父は中学教師で物理も教えていたという、初刊からニュートン(科学雑誌)が転がっているような家に育った。
にも関わらず、これだよ。
ひまな時はニュートン読んだんだけどなあ。
ちっとも身につかなかったなあ。
科学博物館の年間パスは、大人二人と子供二人が有効なので、元ダンナもパスを持っている。
もちろん一緒には行かないんだけど、子供が元ダンナの家にいてもどこにも連れて行かないので、せめて無料のパスがあれば科学博物館に一緒に行ってくれるのではないかと淡い期待を込めてパスを渡した次第。
まあ、結局、今まで2回しか連れて行ってくれた事ないんだけど、元ダンナは超理系なので、子供の質問にはガンガン答えてくれるらしい。
いいとこ探すの難しい元ダンナだけど、そこだけは感謝している。
ただ、子供いわく、ちょっと質問すると、一から十まで説明が入ってめんどくさいんだと。
「もういい、もういい、わかったから」って言っても、「待て待て待て」と長〜い説明が続くらしい。
、、、すまんね、両親ともに極端で。
帰りに、お土産屋さんんで珍しくおねだりされた。
『子供のための総合科学』という本と、『元素の周期表のパズル』
オッホッホ。
買ってあげますとも!
ビバ知的好奇心。
帰りの車の運転しながら、「母さんも中学かなあ、元素記号覚えたっけねえ」と懐かしんでいたら、娘が、「え、これ覚えたの?」と。
そうだよー、大変だよー。
君たちも、中学入ったら覚えなきゃいけなんじゃない?
フヘヘへ。
「じゃあさ、今からパズル作ってさ、完成したらみんなで覚えよう!」と、娘。
いいね、いいねえ。スタートダッシュしとくといい、、、へ? みんなって?
「マミーも、弟くんも、みんなで毎日一個ずつ順番に覚えていくの。そうしよう!」
いや、母さん、もともと記憶力ないのに、年とって更にひどいことになっ、、。
「ダメダメ、みんなで毎日一個。決まり!」
、、、。
生まれてこの方50年、「こんな時、あの元素記号知ってれば!」ってな場面に一度も出くわしたことないのに、今更覚えるとか苦行でしかない。
しかし、せっかくの知的好奇心、、。
まあ、すぐに飽きるだろうから、それまではつきあうとするか。
とりあえず、いちばん最初の元素記号は、Hで水素。
はい、おぼえた。